嫌な御話

改行すると文が消えないものでひどく読みづらい。勿論読まなくてもいいのだけれど。あるいは読まない方がいいかもしれない。

腹が痛い。いや、どうでもいい話。切っても痕は残るんだろう。試したことはない。なにぶん怖がりなもので、実際刃を押し当てるところまでは行こうともそれを滑らせるに至らない。なのでいつもシャープペンシルをお友達にする。0.5mmの、細くて鉄製で丈夫なシャープペンシル君。それを腕に、手首に、内腿に、がりがりやるわけだ。嫌な言い方をするならね、ひどくお手軽な痛みだよ。ミミズばれが網のようにできるもんで、しかしそれをみるとほっとする。がりがりがり、って、ほんとにそんな音がするんだ。思ったより皮膚を削るんだね。あれは。爪で手を刺したりなんてこともしてしまうわけだけれども、まあ鬱血して出血して翌日辺りに痛み出して膿んで痕になる程度のこと。そこまで仰々しいものでもない。でも、シャープペンシルでがりがりやっても、痕って残るんだね。その傷をみると少しほっとする自分がいる。理解に苦しむ。それでも、やっぱり傷つけるのは嫌いじゃない。